楽しいはずの高校生活しかし心臓病に・・・。

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楽しいはずの高校生活しかし心臓病に・・・。

元気は色々な病気を経験しました。

中学校3年生の時の大腸カタル。
これは凄い腹痛と下痢、発熱でした。　一週間で８キロも体重が減るくらい強烈な下痢で立ち上がることすら出来ずに、トイレまではほふく前進で行くのがやっと、死ぬ思いでした。
2週間ほど苦しんみました。

次に高校一年生の時になった心臓病です。
私の人生に色々な意味で一番大きな影響を与えた病気です
人生という物を正面から突きつけられた感じがしました。
『生』と『死』にこれほど真剣に向き合った時期はありません。

面白いのが、最初に行った病院は、小さな病院で、そこでの診断は「気のせい」という診断でした。
このどうしようもない苦しさが気のせいとは、全く信じられませんでした。　

それからしばらくたってもあまりにも脂汗がでるような、苦しみが続くので大きい病院に行ってみたら、一転「入院するのはいつがいい？」って聞かれて驚いきました。「気のせいでは・・・。」と頭の中で聞こえてました、あまりのギャップに突然の「死」と言う恐怖が襲ってきました。

家に帰って母に結果を話したら、驚いた顔をしたのを覚えています。
そして夏休みに入院しました。当時通っていた高校は、初めての甲子園出場を果たしていて、甲子園まで全生徒で応援に行っていました。それとは対照的に病院に入院し休憩室のテレビで母校が出場している高校野球を、おなじ病棟のおじいちゃん達とみていました。

テレビの中の同じ高校生と入院している自分との間にものすごい距離を感じたました。
病室から見える河川敷のグランドで動いている人がとてもまぶしく見えたものです。

入院している病棟はもちろん心臓の病棟です。
周りにいる人達は高齢のおじいちゃんばかりで皆、心臓を患っている人達ばかりでした。
高齢の方々が、患っているということはその先に何があるのかは察しがつくと思います。
私が入院している時も多くの方が旅立たれていきました。

あまりにも死が身近にあり、次は私の番かとちょっと怖くなりました。
私は初めて人間の死というものを間近で感じ、生きるという事の大切さも大きく学びました。

「人はこの世に生を受けたら、死に向かって生きているだから明日死んでも良いように精一杯いきなきゃ」って、高校一年生で私は悟りました。

そう思えるようになるまでは「このまま今日寝たら明日目が開かなかったらどうしよう」って死の恐怖に闇雲に怯えてました。　それから人が生きるという事に深い関心を持つようになり、さまざまな哲学の本を読みました。

時を同じくして、何故か右足が思うように動かないマヒ状態にもなりました。　起き上がるのも困難、自転車は動く左足片方でこぐと言う感じでした。　高校の体力測定では、右足が思うように動かず、走ることも、飛ぶこともままならず、先生から『やる気が無いんだったらやらなくていい』と言われました。

半年位その状態が続いていましたが、親にさらに心配をかけたくなかったので親には右足が思うように動かないことは言いませんでした。

心臓病と右足の麻痺が同時に私を襲いましたが、学びの機会だったのだと思います。

心臓病のせいで学校では運動禁止令がだされていたので、エネルギーのはけ口が全く無いような感じでしたが、音楽が私を救ってくれました。　ギターはいまだに趣味で弾いています。

運動禁止は３年間続きました。　クラスの人には私がずるで体育の授業をサボっていると陰口を言う人もいました。　受け取り方によってはイジメのような状態だったのかも知れませんが、私はその時には既に死を身近に感じた人間としてある意味悟って生きていたので、さして気にも留めずに学校生活を送りました。

心臓病は厄介で肉体だけではなく、学校や就職にも色々な影響がありました。
ちょうどバブルがはじけて就職難の時代。
就職試験で受かっても、「心臓悪いんだってね、それじゃ採用できないよ」と言う調子で非常に悔しかったです。

でも今思うと心臓病は、必要があってそうなったんだと思います。それがあったから今の私がいるわけで、それがなかったら多分今の私にはなっていないと思います。生きると言う事に正面から向き合うためにすごく心臓病は役に立ちました。

現在はと言うと至って健康です。

全ての出来事は意味があって、「起こるべきして起こり、いるべきしてそこにいて、会うべきしてその人に会う」 という事だと思います。全ての出来事は意味のない事なんて何1つ無いと思います。

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